
アンチエイジングを具現化していく上で、肉の選び方、肉の食べ方はとても重要です。いくつかの観点で整理していきます。
タンパク質と脂質
身体の生成、肌、髪の毛の新陳代謝には、タンパク質が重要な役割を担っています。一方で脂質の摂取過多は肥満へとつながっていますので、その摂取量には注意が必要です。
各種肉類のタンパク質と脂質を比較してみましょう。
生肉100gあたりの成分
種類 | 部位 | タンパク質 (g) | 脂質 (g) |
---|---|---|---|
鶏肉 | むね肉 | 23.3 | 1.9 |
もも肉(皮あり) | 16.6 | 14.2 | |
ささみ | 23.9 | 0.8 | |
牛肉 | 肩ロース | 16.2 | 26.4 |
サーロイン | 16.5 | 27.9 | |
バラ | 12.8 | 39.4 | |
ヒレ | 20.8 | 11.2 | |
豚肉 | ロース | 19.3 | 19.2 |
肩 | 18.5 | 14.6 | |
バラ | 14.4 | 35.4 |
鶏肉
鶏肉は、タンパク質の多さ、脂質の少なさ、どちらを取ってもすぐれた栄養価です。特に「ささみ」は最強です。
一方、「皮つきのもも肉」については、脂質が多いため調理前に除去する方も多いと思いますが、『コラーゲン』を含むため、捨ててしまうのももったいないところです。
牛肉
牛肉は、タンパク質が多く脂質の少ない、「ヒレ」一択という感じです。牛丼でつかわれる「バラ」は、今回の一覧でワーストと健康上、危険なお肉となっています。
豚肉
豚肉は、比較的脂質は多めで、「バラ」が牛バラと同様、脂質の多い部位となります。一方で豚肉は、ビタミンB群が豊富に含まれており、糖質を体内で燃やしエネルギーへ帰るために必要な栄養素となります。

加工肉の発がん性
2015年に世界保健機関(WHO)は、ベーコンやソーセージ、ハムなどの加工肉に発がん性があると発表しました。
加工肉を毎日食べた場合、50gごとに大腸がんにかかる確率が18%上昇するとしています。
ただ、加工肉の過剰摂取が原因のがんによる年か死者数は推定3.4万人に対し、喫煙由来のがんが100万、アルコール由来が60万とのことで、過剰に反応する必要はないと言われています。
まとめ
健康的にタンパク質を摂取するという観点では、鶏肉を食べることが有効で、中でも「ささみ」は最強の肉と言えます。
一方で、「バラ肉」は脂質が多く、中でも牛バラ肉は脂質が多いので、牛丼などを頻繁に食べることは避けた方がよいと考えます。
また、ベーコンやソーセージ、ハムなどの加工肉の過剰摂取は、発がん性リスクを伴うため、たまに食べる程度にしておいた方がよさそうです。